逃亡見聞録_d

南から逃げてきた

催事に轍を踏む

結婚式

 土日、二人の方々から結婚式にお誘い頂いた。人の幸せな門出に立ち会えるのは大変嬉しい。自分も幸せになるかと思い腰を上げそうになる。

 更に自分は二次会だろうがなんだろうが、人の結婚を閲覧できるとのことで非常に興奮してしまっている。よっご両人とか言ってみたい気がしないでもないが、当日は人見知りで酒を飲むだろう。

 飲み過ぎだけは気をつけて、終電できちんと帰宅せよ。場の調和を愛すのだ。

 ふと、自身に問うてみる。入籍、配偶者、結婚、結婚式、夫、父親、去年まで遠い存在であった語彙が今では色濃く、ケツのあたりにぶら下がっている。

なんだが面倒臭いような、緊張するような、誇らしげな、愛らしさを覚えてしまうが、手順嫌いな自分ではいきなり子作りガントチャートを書きかねん。我々は意識を擦り合せるのだ。統合せよ。擦り合わせの結果、ダメになったらそれはそれ。

忘れ物

 イヤフォンを忘れると、通勤時間が退屈も退屈だと分かった。座席の獲得は至難の技なので、腰を据えての読書もできない。ぼんやりと窓の外を眺めたり、人並みに苛立つぐらいしかやることがない。

 今年引っ越す予定なので、通勤時の路線にはシビアになろう。同じ轍を踏まぬよう、というか、その轍は自身が作った轍だ。先人であり後塵を拝す。

仕事

 久々の完全退社時刻退勤。労働の泥棒だなと思う。残業中、ご飯を美味しそうに食べていたような気がする同僚と隣駅の隣まで一緒であった。

 途中、皮肉と共に、お腹空いたねと呟いてみると、この時間は電車空いているのだよと聞き違い(もしくは皮肉のanswer)と共に、この御方の通常退勤時刻を知る。お疲れ様。

 最寄駅へ向かう駅のホームに気になるポスターが貼ってあったのだか、無情にも無くなってしまっていた。記憶が正しければ、何か展示会らしき催事の宣伝で、その期限は三月末だったと思うのだか、一ヶ月以上の展示期間をしっかり残して剥ぎ取るなどどは、人に優しく。